リアポ東京 作品解説

Written by 黒水 雪那
Pocket

先日行われた「リアポ東京」、無事に閉幕しました。

2作品ですが、どちらも良いのですが、右のlow-key名のが新作で、こちらを名前で見た方からのリアクションがとても良かったです。

立体感あるし、触れそうな質感なんですよね。

これぞ黒水クオリティ。

長文ですが、以下に作品解説を。

■ 概要
・作品1 (※初展示)
Title : 初夏(しょか)
model : 小人村みゆさん
Body : canon EOS 5D markⅣ
Lens : SIGMA 50mm F1.4 art

・作品2 (※2回目の展示だが、現像からプリントまですべてやり直しています)
Title : 秋光(しゅうこう)
Model : tomoさん
Body : canon EOS 5D markⅣ
Lens : SIGMA 50mm F1.4 art

■ コンセプト・イメージなど

「美麗」
「季節っぽさ」
「部屋にずっと飾っても嫌にならない」
「どうやったら見て貰えるか」

を軸のコンセプトで展示しました。

得意な自然光を用いた、季節に合った美麗作品を展示しようと思ってました。
認定展vol.5のは、始めて展示で、意図的に「加工」をしましたが、私の本来のスタイルは無加工なので。

2つは組み写真ではないが、同じようなものを2枚並べるのもしつこいかなと思ったので、私服ではなく、和服、ドレスの、和洋2つになっております。

イメージですが、初夏の方は、何かしらからインスパイアされているものではなく、私が好きな雰囲気の、古民家x和服というテーマです。
秋光の方はファイナルファンタジー6のセリスのオペラのシーンからインスパイアされたものです。
未だに愛される至高の名作ですね、FF6。

■ 展示位置・方法について
当初は、110cm以上のブース1つだったので、1作品だけ展示の予定でした。
認定展vol.5のグランプリの招待枠で、隣同士になる90cmの枠を頂いたので、変えることに。

広いスペースになったので、いろいろ張ろう、と思ったのですが、1枚をひたすら研ぎ澄ます、というスタイルでやっているので、それはしたくなく。
なので1作品を2つ横にしよう、というシンプルなものにしました。余白も多めにあるほうが見やすいですし、ごちゃごちゃしないので。
200cm x 300cmの壁一面に作品を貼りまくったりしても、どれをメインで見るべきか分からなそうですし、美しくないので。

結果として、額装に入れたA1を2作品展示することにしました。
今回は、小細工などする予定はなかったので、セオリー通り、145cmを額装の中心として壁掛けスタイルで展示してます。
(正確には、2つの額装の上辺を同じ高さにしてます)

2つの作品ですが、私のブースが、4階の入り口入ってすぐということで、まず最初に目に入ることになります。
(添付画像参照)

ここで、手前にlowkeyの初夏を置くことで、遠くから見て「あれはなんだ?」となり、観に行きたくなるのを誘ってます。
実際に観察してみると、やはりそうなる方が多かったです。

また、黒水的な仕上げとプリントにより、立体感も出てます。それにより、「どうなっているんだ…?」となり、結果的に更に近づいてしまう…はず!
今回もそちらが狙い通りに働いていたので、良かったです。

自論ですが、「そもそもどうやったらみてもらえるか」について、ひたすら在廊して、来る人にひたすら声をかける、ってのもあります。
ただそれは自分がいないとダメですし、他の展示者がいるのにご来場者さんを呼ぶのは「その人が観たいものを観れなくしているのでは」とも捉えられてしまいます。
なので、自分がその場にいなくても、見て貰えて、かつ、他の展示者にも嫌な想いをさせない仕組みを日々考えてます。

展示1回目に比べると、その時より大分見て貰えるようになったかなあ…と。

■ 2つの作品について
上記のように、和洋の2つ、というのはありますが、他にもあります。
組み写真ではないが、2つには意味を持たせています。

・明るさ
初夏は暗め、秋光は明るめの作風になっております。
まったく同じプリント形式で依頼しているのですが、観た方が別の用紙でプリントしていると思ってしまうくらいの差にはなっていたかな、と思います。

・構図
モデルさんのみゆさんとtomoさんの身長は、 みゆさん < tomoさんです。
なので逆パターンみたいな感じでしょうか、みゆさんを寄りで大きく映し、身長が高い方のtomoさんを引きで小さく、としました。
これにより、身長をあまり意識させないようにしました。(これは効果があるのかわかりませんが…w)
そもそも写真だと身長感って分からないですが、これによって余計身長を意識させないようにしました。

ただ、同じ場所・衣装でモデルさんだけ入れ替えた場合は、全体のバランスが結構変わります。
なので、この作品は、お二人がこの場所・この衣装じゃないとダメな唯一無二の作品になっています。
身長感以外に、2人の雰囲気的にも、これがベストかな、と。

私がよくやるディーンの法則を今回も使っていて、「初夏」と「秋光」共に、写真内に余計な要素を入れてません。
モデルさん、壁、窓、カーテン or 掛け軸くらいです。
例えば初夏に花瓶が1つ映っていたら、なんで映っているのか、となりますし、観た人によっては花瓶があったかどうかは、記憶から消えそうです。
掛け軸がちょっとだけ映ってますが、全体を映さなくても、これだけ映っていれば掛け軸と認識出来ますし、邪魔しない程度に入れてます。
また、奥行きを出すためにも掛け軸は入れないとダメだな、ということで入ってます。
このくらい要素を減らすと、みなさんの記憶にある映像に、個人さはそこまで出なくなります。

・モデルさんの出身地が、関東と名古屋
リアポの会場の2拠点ということで、その2拠点のモデルさんを起用してみました。気付いた方いたかな?

■ その他裏話
・リアポ名古屋2021の時の掛け軸を飾ろうかなとも思ったのですが、同じ「リアポ」の名前を冠するものに、同じものを出すのはどうなのだろう、という葛藤もあり、辞めました。
今回、寸前で「Awardがない」ことが判明したので、それなら掛け軸にしても良かったのでは…とちょっと思ったり。東京のどこかの展示会で別途掛け軸は展示予定です。
・搬入に行ったら梱包と、箱自体が何者かに開けられた状況でした。怖すぎます。傷など、「おそらく」なかったようなので良いですが、今度は開けるなと書いておこうかなと思います。
・Awardがないのはちょっと残念ではありますが、なくても楽しめる物でした。変なギスギスがなくなっていいかもしれません。
・スペース・位置によっては在廊してると他の方の在廊の妨げになってしまうことがありますが、そういう状況になっていた話を聞いたので、自分も気を付けようと思いました。

以上です。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です